プロバイオポニックス技術による作物の栽培⑬

2026.03.10

プロバイオポニックス担当の 「のり」 です。

今回はアールスメロンについてです。

前々回のブログでちらっと載せていたメロンが収穫となりましたので今回はそれについて。

この作は昨年の11/18に定植して今年の2/26に収穫を行いました。

今回は2品種を並べて栽培を行い、その生育の違いを確認するための試験です。

12/15 上図:品種A 下図:品種B

授粉・着果まではどちらも同じように生育し、大きな差はみられませんでした。

(両者ともに少々樹勢を強くしすぎました。。)

1/14 上図:品種A 下図:品種B

ネット期において差が出てきました!

品種Bの玉は大部分でネットが入り始めているのに対して品種Aの玉はどれもつるつるのまま、、

メロンはネット発生期の直前に表皮が硬化する時期があります(硬化期)。

表皮は硬く柔軟性がなくなっている一方で、内部は肥大し続けてその圧に表皮が耐えられなくなりひび割れが生じ、それがネットになります。

品種Aの場合、硬化期に硬化しきらず(いわゆる「緩んでいる」という状態)、内部肥大の圧がかかっても表皮に柔軟性が残っているためひび割れない状態になっていたと考えられます。

玉の打音も品種Bが「カンカン」と高い硬そうな音なのに対して、品種Aは「コンコン」とBよりは緩んでいる音でした。

ちなみに、玉の硬化具合は温度と湿度により左右され、簡単に言うと温度、湿度が高いと緩み、その逆で硬化が促されます。

緩みすぎると品種Aのようになり、一方で硬化させすぎると大割れ(大きなヒビ)などできれいなメロンになりません。。

みなさんがスーパーで当たり前のように見ているきれいなアールスメロンは農家さんたちの長年の経験で培われた緻密な(変態的な)温湿度管理によって作り上げられているのです!!

さて品種Aはどうしたもんか、、というところですが、玉が緩んでいる品種Aに合わせるならもう少しハウス内温度を下げて硬化を促したいところですが、そうすると品種Bに悪影響になりかねないのでそのまま様子を見ることにしました。

1/30 上図:品種A 下図:品種B

品種Aはネットは出たものの、予想していた通りに粗いネットになってしまいました。

一方で品種Bは大割れすることなく比較的きれいなネットが入っています!

2/26 時は進んで収穫!!

左二つが品種A、右二つが品種Bとなります。

やはり品種Aはネット発生期当初の状態を最後まで引きずり、品種Bよりも粗いネットとなっています。この状態からもネット期の温湿度管理がいかに重要かがお分かり頂けるのではないでしょうか。

内部の様子 右:品種A 左:品種B 

写真だとわかりづらいですが、品種Aのほうが果肉の黄色が濃かったです。

さて、緊張の糖度(Brix)ですが、、

品種Aは平均14.4度に対して品種Bは13.6度!                          (追熟6日で糖度調査したので収穫時は0.5から1度程高かったものと考えられます。)

この時期としては悪くはないのではないでしょうか。

食味に関しては、糖度は品種Aが高かったもののほとんどの人が品種Bがおいしいと回答しました。

このことからもおいしさとは単純に糖度だけでないことがわかります。

このあたりを今後も突き詰めて見た目は当たり前によく、かつおいしいメロンを作れるように頑張ろうと思います。

読み返すとただのアールスメロンの栽培技術の話になってしまいました笑

そのくらい当たり前にプロバイオポニックスでもアールスメロンの栽培できるようになったということでご理解頂ければと思います!

※プロバイオポニックスは国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構の登録商標です。

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