2022年2月18日
イチゴ栽培ブログ第17回です。
さちのかの生育状況
2番果の収穫が始まっています。
3番果も順調に開花してきています。
葉色がずーっと濃かったので、タンクミックスF&B標準原液の700倍(窒素濃度で約40ppm)の薄い液肥を与えています。やっと新葉の色がいい感じになってきました。
電照は2月20日に終了予定です。
そのほかの品種は、
さがほのか
葉色が濃く、葉が若干小さ目です。
品種特性なのか、この時期の食味が落ち気味になります。
かおり野
果柄が非常に長くなっています。現時点で最も収穫量が多い品種です。
病害虫
アザミウマが見つかりました。。
花びらの上の茶色の細長い虫がそれです。
バンカープラントとして導入していたムギのプランター付近で多くみられているので、バンカープラントで持ち込んでしまった可能性が高いです。
コレマンアブラバチでアブラムシはいなくなったのですが、最も厄介な害虫のアザミウマが発生してしまいました。
アザミウマの防除としては、農薬散布、天敵導入が考えられます。農薬で防除する場合に、発生しているアザミウマの種類を同定する必要があります。
今回は花でみられていることと、比較的大型であることからヒラズハナアザミウマもしくはミカンキイロアザミウマの可能性が高いと考えられます。
ヒラズハナアザミウマとミカンキイロアザミウマは肉眼で見分けるのは非常に難しく、ルーペや実体顕微鏡で観察して同定します。
今回、アザミウマの農薬感受性検定も一緒にすることになったので、吸虫管を使って採取しました。
シリコンチューブを口にくわえてアザミウマを吸い取ります。
同定方法
簡易的にはセロファンテープにアザミウマを乗せて固定して、ルーペで観察します。
これは実体顕微鏡の写真です。触覚の第3節が半分黒色であることと、前胸背板前縁に毛があることからミカンキイロアザミウマと同定できました。
別の個体をアセトンで固定して観察してみました。
セロファンテープ固定の場合、生きて動くのでピントが合いにくいですが、アセトン固定では、くっきり観察することができます。この個体も触覚の色の並びからミカンキイロアザミウマと同定できます。
アザミウマの同定方法は高知県農業技術センターのホームページに詳細なものがありますので、そちらを参照ください。
今回は3個体観察して、すべてミカンキイロアザミウマと同定されました。
近々ミカンキイロアザミウマに登録のある農薬を散布します。
つづく、、、
2022年2月9日
2022.02.09
※名前とメールアドレスは公開されることはありません。