2022年1月7日
新年あけましておめでとうございます。
今年もイチゴ農家さんのためになるような情報を発信していきたいと思いますので、よろしくお願いします。
さて、イチゴ栽培ブログの第11回目です。
今回はイチゴで起きる生理障害に関していくつか書いていこうと思います。
・チップバーン、ガク枯れ
下の写真のように葉っぱの縁や花のガクが褐変してしまう障害です。
チップバーンやガク枯れはカルシウムの欠乏によって生じるのですが、カルシウムが欠乏する要因は主に3つあります。
1つ目はカルシウム自体が足りていない。これについては過リン酸石灰を施肥したり、カルシウム剤の葉面散布を行ったりすることである程度は防げます。
2つ目は水不足です。カルシウムは基本的に蒸散流にのって細胞へと運ばれるのですが、水が足りないあるいは高温で気孔が閉じているといった状況ではカルシウムを運ぶ植物体内の水の動きがないため、障害が起きます。
3つ目は肥料成分の過多です。肥料成分といってもいくつかありますが、主にカリウムやアンモニアといった成分は根圏においてカルシウムと吸収が拮抗します。そのため、肥料成分が濃い、すなわちカリウムやアンモニアの濃度が高いとカルシウムが吸収されず、障害が起きてしまいます。
・ガクが赤紫色に変色する
低温に遭遇したり、根痛みやなり疲れで起きます。低温の遭遇が原因の場合、アントシアニンを合成して葉色を濃くすることで、太陽光による体温上昇を促進していると考えられています。
・薬害
生理障害ではありませんが、農薬散布によって生じる障害の例として写真を記載しておきます。
生理障害に関してはまだまだありますので、別の機会に紹介させていただきます。
つづく、、、
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