2025年6月27日
徳島トマト担当の、‟にし”です。
前回はトマトハウス➀について、トマトの花の構造について(徳島トマト 花の構造について(2025.5.15更新))をお届けいたしました。
トマトの試験もいよいよ大詰めです。
長期試験は終了し、短期試験(下写真)も摘心を終え、あとは収穫を待つばかりです。
しかし、最近の急激な気温上昇により、下の写真のような日焼け果が発生し始めました。
日焼け果とは、果実の上部が黄変する現象で、特にこの時期に多く見られます。
実は、これはカリウム欠乏症の一つとしても知られています。
ここでは、日焼け果対策として有効な方法を2つご紹介します。
最も重要なのは、果実に過剰な日光が当たらないようにすることです。これには、適度な遮光カーテンの利用や葉かきの調整が有効です。
実際に、東北の夏秋トマトの産地では、裂果や日焼け果予防のために、葉を多く残す管理をしている生産者の方が多いようです。
トマトハウス➀では、吊り下げ誘引のため下葉を多く取ってしまったことが発生の要因の一つと考えられます。
先ほどもご紹介したとおり、日焼け果はカリウム欠乏症も要因として知られています。
実際に、長期栽培の一部の株には、カリウム欠乏症による葉先枯れが確認されました。
暑くなるにつれ、果実のカリウム要求量が高まります。このため、十分なカリウムの供給が必要であり、カリウム資材の潅注や葉面散布も効果的です。
また、果菜類栽培に特化したタンクミックスSA&タンクミックスBの組み合わせでは、カリウムを強化している点がメリットです。
さらに、カリグリーンはうどんこ病・さび病・灰色かび病等を対象とした殺菌剤ですが、粗製加里塩として肥料登録もされていますので、散布をするとカリウム欠乏症対策にもなります。
今年も暑さが厳しくなってきましたが、適切な管理をして、最後まで収量を維持していきたいところです。
皆さんも熱中症にはくれぐれもお気を付けください。
つづく、、、
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