こんにちは。徳島いちご担当の ” ざわ ” です。
ようやく気温も落ち着き、秋の訪れを感じる頃となりました。
現在のハウスの様子がこちらです。
ほとんどの株はそろそろ出蕾を迎えようとしているところです。
一部開花した株もあるので、受粉用のミツバチを入れています。
それでは、前回の投稿の続きからお伝えします。
9月中旬、ヤシガラ培地上に点滴チューブを敷いてチューブ内の洗浄を行いました。
点滴チューブ内部の洗浄には、「チューブクリーン」を使用しました。
実際に栽培前に点滴チューブの目詰まりが無いか、実際に水を流して1列ずつ確認していきました。
新品のヤシガラ培地に水を流し排液のECを計測すると、1.0 dS/mでした。
ECとは、Electrical Conductivity:電気伝導度のことを指します。土壌や培養液などの塩類濃度の目安となり、この値が高いほど養分量が多いことになります。
給液に使用した水道水のECは0.1 dS/mでしたので、差分である0.9 dS/m分の塩類がヤシガラ培地から溶出してきたことが分かります。
いちごの根は肥料焼けしやすいので、根圏のECは1.0 dS/m以下が好ましいです。
そこで、排液のECが0.3 dS/m以下になるまで、培地に水を溜めて捨てる、という洗浄作業を繰り返し行いました。
9月26日、購入した苗が届いたので定植しました。
今回定植したいちご苗は、「さちのか(幸の香)」という品種です。「とよのか」と「アイベリー」を交配して農林水産省野菜茶業試験場久留米支場で育成されました。果実が硬くて保存性と輸送性に優れています。食味は極めて濃厚で甘酸のバランスがとれた品種です。
本圃場では、タンクミックスF&Bを点滴チューブで与えています。定植直後は、点滴チューブによる潅水だけでなく、回し水とフルボディの潅注も行いました。根の活着が進むと、新葉が展開し葉の動きが活発になってきました(下画像:2024年10月21日撮影)。
いちごの栽培に携わって2年目となる本作。日々の観察と手入れを通して、いちごの変化を見ながら試行錯誤していると、あっという間に1年が終わりそうです。
株の生育やハウス内の環境をモニタリングして、早期に異変に気付き原因を突き止め対処することが、重要であると感じています。
次回の投稿では、実際にどのようなことに気を付けて栽培管理を行っているか、についてご紹介します。
つづく、、、。
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