宮崎農場の“ウラ”と申します。

昨年5月から宮崎県新富町でイチゴやプロバイオポニックスの実証栽培試験を行っております。

遅くなりましたが、今回は宮崎農場と栽培試験のご紹介をしたいと思います。

宮崎農場は全体で10aの敷地があり、イチゴが6a、プロバイオポニックスが3a、選果室が1aの面積があります。こちらで収穫した果実のほとんどを近くにあるJA直売所の「こゆ農畜産物直売所ルーピン」さんへと出荷しています。

イチゴの栽培試験では、一季成りイチゴと前々回ご紹介した種子繫殖型イチゴの栽培試験を行っています。一季成りイチゴの栽培試験では、徳島県の弊社栽培研究センターにて栽培実績のある『さちのか』と『さがほのか』に加え、『みくのか』『おいCベリー』『やよいひめ』といったこれまで栽培したことが無い品種の栽培を行い、収量や糖度といった品質の確認をします。新しい品種の特性は以下の通りです。

『みくのか』は愛知県の水野賢治氏が育成した品種で、果実が大きく、甘みが強い品種のようです。また、果実が硬いため輸送性に優れているようです。(登録品種情報 品種名:みくのか、登録番号:25658、権利者:水野賢治氏)

『おいCベリー』は国の研究機関である国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構によって育成された品種で、糖度が高く、ビタミンCが豊富に含まれています。また、果実の色が濃赤色と非常に濃い色合いも特徴です。(登録品種情報 品種名:おいCベリー、登録番号:22113、権利者:国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構)

『やよいひめ』は群馬県が育成した品種で、「とねほっぺ(群馬県育成品種)」と「とちおとめ」を掛け合わせてできた品種に、更に「とねほっぺ」を掛け合わせることでできた品種です。糖度と酸度のバランスが良く、輸送性にも優れている品種で、『やよいひめ』の名前の通り春先でも食味が落ちにくいようです。また、1果が大きいことも特徴です。(登録品種情報 品種名:やよいひめ、登録番号:12576、権利者:群馬県)

9月に定植を行ったばかりのため花もまだ咲いていませんが、栽培データを取得し、弊社が提供しているサブスクリプションサービス「アグリオいちごマスター」(リンク先:YouTube アグリオいちごマスターのご紹介)に活かしたいと思います。新しく栽培を開始した品種はどういった味がするのか楽しみです。

プロバイオポニックスの実証栽培試験ではミニトマトを用いて化学肥料を使用する慣行栽培との比較試験を行っています。前回の栽培ブログにも記載していましたが、プロバイオポニックスで栽培された作物は糖度やアミノ酸含有量、抗酸化物質等が増加したり、果実の果皮が硬くなったりと通常の栽培とは異なる点があります。こちらの農場では、収量や生育の他にどういったメカニズムで上記の現象が起こっているのかを検証します。

プロバイオポニックス試験では穂木がTY千果(タキイ種苗(株))、台木がキングバリア(タキイ種苗(株))の苗を9月上旬に定植しました。現在は5段目が出蕾している段階で、あと2~3週間程度で収穫が始まりそうです。こちらも慣行栽培と比較して、どの程度差が出るのか楽しみです。

※プロバイオポニックスは国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構の登録商標です

つづく、、、

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