宮崎農場の”ウラ”です。
今回は、先日のブログで報告した一季成りイチゴとプロバイオポニックスで栽培しているミニトマトの続きとなります。
これまでイチゴの受粉はビーフライ(受粉用のハエ)を、ミニトマトはホルモン剤を使って着果させていましたが、イチゴの出蕾が多くなってきたためマルハナバチを導入しました。栽培面積としてはやや狭く、過剰訪花となる可能性があるため、通常であればイチゴの受粉にはミツバチを利用しますが、ミニトマトへのホルモン剤処理作業が大変になってきたため、今回はマルハナバチを導入しました。
ミニトマトとイチゴ両方の受粉をうまくしてくれることを期待しています。
一季成りイチゴは全ての品種で出蕾や開花が始まっており、やよいひめ以外の4品種(さちのか、さがほのか、みくのか)は一部の株で収穫も行っています。例年と比較すると、半月程度早い収穫になりますが、まだ暑い時期に分化した花になるため、実は小さく、味も期待できないです。
11月中旬のさちのか
毎年、1番果が着果した頃から微量要素欠乏の症状を示す葉脈間の黄化が生じるため、症状の予防・改善のために鉄力®トレプラスを1000倍で希釈して散布しています。散布頻度は週に1~2回程度です。鉄力トレプラスには鉄の他にマグネシウムやマンガンといった成分が含まれており、それらの成分の欠乏症状も黄化を示すことがあるため、葉脈間の黄化がみられた際は鉄力®トレプラスを散布しておけば問題ないと思います。
プロバイオポニックスで栽培しているミニトマトは10月中の天候不順と一番エネルギーを必要とする4~5段目の開花が重なったことにより樹勢が悪くなってしまい、主枝は細く、ホルモン剤処理を行っても実は肥大せず、花が落ちてしまう状況でした。通常の栽培であれば、葉面散布を行い、葉から肥料を吸収させますが、栽培試験のためにそういったことができませんでした。
11月に入ってからは晴天が多くなり、徐々に樹勢も良くなってきています。今のところ、収量は慣行区よりもプロバイオポニックス区の方が多くなっていますが、慣行区の方が状態が良いため、そのうち抜かされるかもしれません。いずれにしても、どちらの区も早く状態が良くなってくれることを願うばかりです。
※プロバイオポニックスは国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構の登録商標です。
※鉄力は、愛知製鋼株式会社の商標又は登録商標です。
つづく、、、
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