冬季の栽培中に起こるトラブルと対策

2025.11.21

養液土耕システムを担当しています” カシ ” です。

前回は、栽培を終了して冬を越す前に行うメンテナンスについてお伝えしましたが、今回は冬の栽培中に起こりやすいトラブルとその対策についてお伝えいたします。

冬を越す前のメンテナンスでも気を付けていたことですが、冬のトラブルといえば凍結です。
栽培中であれば暖房などの保温対策を行っていますので凍結はしづらいのですが、トラブルが起こらないわけではないので変わらず気を付けなければいけません。

 

凍結によるトラブル


凍結した際に起こるトラブルは主に2つ、「水が出ない」「配管やシステム部品の破損」になります。
どちらも灌水ができなくなるなど、作物の生育に影響が出てしまいます。


・水が出ない
配管内の水が凍り流れなくなります。
また、塩ビ配管内の水は外側から内側に向かって徐々に凍り始めます。その固まりきらない状態で水を流すと、シャーベット状の氷が一緒に流れてしまい、フィルターなどに詰まることで水をせき止めてしまうこともあります。
そうなってしまうと対処の方法は氷が溶けるのを待つしかありません。


・配管やシステム部品の破損
配管内や部品内の水が凍ることで膨張し、その際の内側からかかる圧力で破損します。
また、水が流れなくなることで灌水ポンプに負荷が掛かり、モーターが焼け付くこともあります。
破損した場合は水漏れする場合が多く、修理できるまで灌水できなくなってしまいます。

凍結対策


上記のようなトラブルをできるだけ起こさないために対策を行いましょう。
栽培中は凍結対策として配管内の水を抜きづらいので、凍らせたくない箇所を冷えない様にすることが大事になります。


・塩ビ配管
一般的な凍結対策として、保温材や電熱線を巻いています。
特に野外で風にさらされている配管は凍りやすいので、確実に対策をしておきましょう。
また、ハウス内は暖房や保温カーテンをしているので温度が氷点下にはなりにくいですが、ハウスの壁際、保温カーテンの外側は氷点下になる場合もあり対策をしておく必要があります。


・液肥混入機
機器周りの塩ビ配管や主配管、流量センサー、液肥ポンプ、圧力計などが凍り破損することがあります。
対策は塩ビ配管の対策と同様に保温材や電熱線を巻く他、毛布などを主配管や流量センサー、液肥ポンプ等の部品に巻くことで保温効果を得られます。
ハウスとは別の小屋に設置している場合は、暖房などが無いため凍りやすくなりますので特に対策をしておく必要があります。


・灌水ポンプ
灌水ポンプは種類によりポンプを強制運転しての凍結防止運転機能や温感センサーにより動作するヒーターなどの凍結防止対策が施されており、その場合は電源を切らずに使用しましょう。
上記の様な対策の無いポンプは、水の溜まるポンプケーシングの部分やその周辺に電熱線を巻くなどの対応を行いましょう。
風が当たると温度が下がり凍りやすくなるので、風の当たらない様に小屋の中に設置するか、ポンプに囲いを付けましょう。
毛布などを巻き付けて保温材の代わりにしている方がおられましたら、モーターの回転による摩擦などで発生した熱で燃え、火事につながる恐れがありますのでお気を付けください。


・自動運転の際の灌水時間
太陽が昇る前に灌水時間を設定していると、凍った水のせいで灌水が止まり混入機のエラーやポンプの破損につながる場合があります。
配管内の水が凍りそうな時期は、太陽が昇って暖かくなり、氷が解ける頃の時間(10時頃など)から灌水の設定を行う様にした方が良いでしょう。



以上が冬に起こるトラブルとその対策になります。

記載した対策の他に、気圧配置などにより事前に大きく気温が下がることが予想される前日は、配管内やポンプの水を抜いておくこともオススメします。
毎日は大変ですのでなかなかできませんが、水を抜くことが一番の対策になります。

もうすぐ12月になりどんどん寒くなっていきます。凍るだけならまだ良いのですが、破損してしまうと修理に時間がかかることもありますので早めの対策を心がけていきたいですね。

システムについて知りたいことやご意見がありましたらコメントをください。ブログの参考にさせていただきます。

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