2025年1月6日
新年明けましておめでとうございます。 本年もOATアグリオを何卒宜しくお願い申し上げます。
新年の一発目の栽培ブログはプロバイオポニックス担当の年男 ”のり” が担当させて頂きます! ということで今回も前回(プロバイオポニックス技術による作物の栽培②)に引き続き各作物の栽培の様子についてお伝えしようと思います。
・葉菜類の栽培
前回のブログに掲載した作は投稿した翌週の11/22に収穫を行いました。
4つのプロバイオポニックス区はそれぞれ栽培条件が異なるため生育差が生じると考えていましたが、予想に反して収穫時の新鮮重量に有意差はありませんでした。一方で化学肥料区とプロバイオポニックス区間の重量差を比較すると化学肥料区が有意に勝る結果となりました。言い換えると、現状の栽培条件ではプロバイオポニックス区のほうが若干生育スピードが遅いということとなります。
生産現場においては出荷するにあたり規定の重量があります。 生育スピードが遅いということは、規定の重量に達するまでに要する日数が増えるということであり、すなわち年間の出荷量が減るため減収につながってしまいます。したがって、社会実装に耐えうる栽培技術とするためには化学肥料区と同等もしくはそれ以上の生育スピードであることが必須といえます。
今回の栽培条件では化学肥料区にはかないませんでしたが、培養液分析や生育調査の結果からこの生育差を埋めるための手がかりが掴めましたので次作ではその検証を行おうと考えています。
・ミニトマトの栽培
前作(前回のブログに記載の作)の試験を終えて12/10に新たな株の定植を行いました。 前作は高温の影響をもろに受けてしまい栽培条件の最適化を行う試験としては成立せず失敗。。 ですが抑制栽培の作型におけるプロバイオポニックス特有の課題が大量に見つかってきて逆に良かったなと個人的には考えています。
今作は定植後約3週間が経過しました。
前作で得られた知見は高温期以外でも役立ちそうでしたので早速試しています。 写真のように順調に生育していますので各条件下にて試験を開始していこうと考えております。
・メロンの栽培
前回の投稿から約2週間後に収穫を行いました。収穫日の株の様子が下の写真になります。
両区ともに登熟して果実に養分が回っていることに加え、肥料も切っているため葉痛みが目立ちましたがプロバイオポニックス区の方がその症状が軽度でした。
ネットの張りや高さ、果実の中身も化学肥料区とプロバイオポニックス区との間で違いはなく、良好に生育していたことがうかがえます。一方で糖度はプロバイオポニックス区の方が1.5度程高く、化学肥料を使った栽培よりも糖度の高いメロンが作れる可能性を示唆する結果が得られました。
今後も糖度15度以上を目指して栽培試験を継続していく予定です。
※プロバイオポニックスは国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構の登録商標です。
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